読み聞かせしながら、考える。

読み聞かせボランティアで読んだ本の紹介と活動のなかで考えたことを綴ります。

「七人の犯罪者」〜高学年の教室へ

高学年の教室へ読み聞かせにいくのは緊張します。選書が難しいこと、そして反応が薄いから楽しんでもらえたのかがダイレクトには分かりづらい。

 

5年生の担当と分かったときから、何を読もうかずっと思案してきました。

絵本らしい絵本を読むのも良いかな、前に読んだ星新一は割と好感触だったな、考えさせるような重いものもありかな、色々と考えながら今回は2パターン持っていきました。

 

1つは、星新一さん。

 

星さんの作品、私自身は中学生〜高校生くらいの頃に新潮文庫のものを読みあさった記憶があります。ミステリー色の強いもの、SFっぽいもの、ちょっと色っぽいもの、ドキドキしながら「そうきたか」っていう展開を楽しんでました。

 

2000年以降くらいからなのかな、児童書として編纂し直されたものが出ているようで、図書館にも小さめのハードカバーになって丁寧にルビがふられた星さんの作品集が何種類か並んでいます。内容もわりと平易なものを集めているようなので、これなら小学校高学年からでも十分楽しめそうだなと以前から何度か読み聞かせに使ってきました。

 

今回はその中でも少し長めのショートショートをまとめた作品集の中の1冊。その短編集の中から、表題の「七人の犯罪者」がちょうど15分で終わりそうだなと選んでおきました。

 

読み聞かせをする作品を選ぶときはたいてい、直前に子どもたちに聞いてもらう機会をもって息子に時間を計ってもらったりしています。持ち時間が15分なので前後のおしゃべりも入れて12〜3分で終わるのが理想かなと。七人の犯罪者は自宅で読んだときは13分だったのでぴったりな計算でした。

 

もう1パターンは「11ぴきのねこ」シリーズから2冊。

11ぴきのねこふくろのなか

11ぴきのねこふくろのなか

 

 

11ぴきのねことあほうどり

11ぴきのねことあほうどり

 

このシリーズ、有名なのにそういえばうちの子たちに読んであげたことはありませんでした。末っ子が図書館で1作目の「11ぴきのねこ」を見つけてきてとても気に入って、先日続けて借りて来ていたもの。

末っ子に読んであげているときに上のお兄ちゃんたちも釘付けで聞いていたので大きい子にも面白いんだな〜と思って持っていってみました。

 

ちなみに4歳の末っ子は

11ぴきのねこ

11ぴきのねこ

 

 の中の「ねんねこさっしゃれ」というセリフが大好き。普段耳にしないフレーズに出会えるのも絵本の楽しみのひとつだな〜と眺めていて思います。

余談ですがこの「さっしゃれ」という言い回し。「火の用心 さっしゃりませ」の後半「さっしゃりませ」と同じ言葉だったと後日調べていて気づきました。

さらに余談ですが「火の用心さっしゃりませ」というフレーズが登場する本はこちら。

ペンギンしょうぼうたい (どうわがいっぱい)

ペンギンしょうぼうたい (どうわがいっぱい)

 

 

閑話休題

 

教室に入って低学年の教室か?と思うほど騒がしい子たち。

二種類の本を見せて「ねことミステリー、どっちがいい?」と聞くと男の子たちは「ミステリー!」と即答。というわけで今回は星さんの作品を読みました。

 

自分の自宅に強盗に入ろうとする主人公、その理由は…ドキドキする内容と最後にちゃんと最初のエピソードに繋げる星さんらしい作品。子どもたちも最後まで真剣に聴いてくれました。

 

さて次は来月、卒業する6年生へ小学校最後の読み聞かせを担当させてもらうことになりました。何を読もうか…今からドキドキしています。オススメがあったらぜひぜひおしえてくださいませ。