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読み聞かせしながら、考える。

読み聞かせボランティアで読んだ本の紹介と活動のなかで考えたことを綴ります。

「このよで いちばん はやいのは」卒業生へ送った言葉

こちらのブログをかなりほったらかしてしまっていましたが、少し時間が出来たので昨年度末の卒業する6年生への最後の読み聞かせのことを書いておこうと思います。

 

選んだ本は「このよで いちばん はやいのは」

※ 本の結末に関する記述がありますので気になる方は続きは本を読んでからにしていただければと思います。

 

本の表紙を見せて「さてこの世で一番はやいの、なんだと思う?」とまず問いかけてみました。

「音!」「光?」あちこちから、大きな声や小さな声が次々と。さすがは6年生、これを低学年で聞くとまずはチーターとか新幹線とか出てくるんだろうなと思います。

 

「さてなんでしょう、という、お話です」

 

絵本の中には、生き物から人間が作ったもの、音、光、いわゆる「はやいもの」が順番に出てきます。そしてこの絵本の中で最後に「いちばんはやい」として出てくるもの、それは「みんなの想像力」目を閉じて思い浮かべればすぐにどこへでもいくことができる、その想像力が、この世で一番早いもの。

 

という結末。

ほんの最後で「目を閉じてごらん」と促す記述があります。

それに従って目を閉じていた子どもたち。読み終えて目をあけた子どもたちに、読み聞かせボランティアとしての言葉を最後に贈りました。

 

この絵本に書かれていた、この世で一番早い、君たちの持っている想像力。

その想像力は君たちの中でどこまでも広がっていく大きな海なのだけれど、でもその海はまたひからびてしまうこともあります。海をひからびさせないために必要なこと、海をどんどん広げて行くために必要なこと、それはなんだと思う?

 

それは「知識」です。

もう一度目を閉じて「アメリカ」を想像してみてごらん。

君たちの脳の中に今思い描かれたアメリカは、どこからか湧いてきたものではなくて、君たちがテレビで見たり、本を読んだり、人から聞いたり、実際に行ってみたりした、その経験から得た知識で作られています。アメリカのことを見たことも聞いた事も無ければ、思い描くことも難しい。知識がなければ、想像の海は広がることができずに簡単にひからびてしまう。

だから。

君たちが持っているその想像力を、もっともっと深く広い海にするために、たくさんの知識を得て下さい。色々な経験をして、色々な知識を得て、考える力を身につけて欲しいなと思います。

そしてそのために君たちができること、そのひとつが、本を読むことです。君たちが疑問に思うこと、その答えの多くは恐らくは市立図書館の蔵書の中にあります。行った事の無い違う世界を見せてくれることもあります。自分が想像もつかなかったことを教えてくれることもある。ちょっと辛いときにそれを忘れさせてくれることもある。

 

そして、図書館は一日中そこにいても迷惑なことをしない限り誰も君たちを邪魔にしない、居場所にもなってくれる。冷房も暖房もきいていて、音楽も聴けるし、漫画も読める。

 

本は、たくさんのことを教えてくれます。困ったときに助けてくれます。

これからの君たちの未来に、本から色んな助けが得られるよう、読み聞かせのおばちゃんとして祈っています。卒業、おめでとう。

 

 

このよで いちばん はやいのは (かがくのとも絵本)

このよで いちばん はやいのは (かがくのとも絵本)