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読み聞かせしながら、考える。

読み聞かせボランティアで読んだ本の紹介と活動のなかで考えたことを綴ります。

最近気に入っている絵本いろいろ

「このあと どうしちゃおう」

先日、こっそり(でもないか)公開しているほしいものリストよりまた一冊絵本が届きました。

敬愛するヨシタケシンスケさんの新刊

このあと どうしちゃおう

このあと どうしちゃおう

 

 

亡くなったおじいちゃんの残したノートの表紙に書かれていたのは「このあとどうしちゃおう」という文字。ノートの中に描かれていた、死を前にしたおじいちゃんの色んな気持ちに、ぷっと笑ったり、いろいろ思い出してじわっときたり。

 

子供にとっての死、大人にとっての死、年寄りにとっての死……

子供たちが小さい頃に義父を亡くした私にとっても色々と考えさせられる内容。ヨシタケさんのこの手の哲学シリーズ(「りんごかもしれない」「ぼくのニセモノをつくるには」)は絵の註釈のような細かい描写が多いので教室で大人数での読み聞かせに使うには少し読みづらいかもしれませんが是非子供たちにゆっくり、何度も読み返してほしい本。図書室に入れてもらえるよう司書の先生にかけあってみようと思っている一冊です。

りんごかもしれない

りんごかもしれない

 
ぼくのニセモノをつくるには
 

 

「ま、いっか!」

「うんこ!」で子供たちにおなじみのサトシンさん。サトシンさんの名前を覚えてない子たちにも「『うんこ!』描いた人だよ」と言うとみんな「あ〜〜〜!」っと声を上げるほど。

 

そんなサトシンさんの作品のなかで私が一番好きなのが「ま、いっか!」

ま、いっか!

ま、いっか!

 

 主人公はその名も「テキトーさん」、実写化するなら高田純次さんしかいないんじゃないかと思わせるその適当すぎるキャラクター。失敗を繰り返して、それでも「ま、いっか!」と前に進み続けるテキトーさん。

 

これ、発達障害の知識がある方が読むと注意欠陥の特性が見えるのは仕方がないことなのかもだなぁ。「ま、いっか!」という言葉は、同じように注意欠陥が強く忘れ物や失敗をしやすい私が意識して出す言葉でもあります。失敗したらそのダメージをずっと引きずってしまいがち、そんなときに呪文のように「ま、いっか」「しょうがないね」「次があるよ」と自分に言い聞かせることがあります。

 

学校のなかでは、失敗を「ま、いっか」って流さず次への学びに反省に、と強いられているように見える子供たち。でもそればっかりだとしんどいよね。どう頑張っても難しいこと、どうにもならないことは「ま、いっか!」って流して次に進んでもいいんじゃないかなぁと、おばちゃんから子供たちへのささやかなメッセージを込めて。

 

ページをめくるごとに「ま、いっか!」って言葉が出てくるので子供たちもだんだん一緒に言ってくれるようになったりします。先日の読み聞かせでは最後は「せーの」でクラス全員で「ま、いっか!」でおしまい、でした。

 

文字が多い絵本ですが時間としたら8分ほど、あまり長くありません。

内容も難しいものではないので低学年から楽しめると思います。高学年だとノリのあまりよくないクラスだと読み方によってはしらけてあまり響かないかもしれません。

 

同じような前向きな絵本として有名なのは「ねこのピート」シリーズかな。

ねこのピート だいすきなしろいくつ

ねこのピート だいすきなしろいくつ

 
ねこのピートだいすきなよっつのボタン

ねこのピートだいすきなよっつのボタン

 
ねこのピート はじめてのがっこう

ねこのピート はじめてのがっこう

 

アメリカではたくさんシリーズが出てるけど日本で翻訳されてるのはまだこの3冊みたい。最後のページに簡単な楽譜が付いてるので、一緒に歌うのも楽しい絵本です。 

 

「とりになったきょうりゅうのはなし」

科学系の絵本で最近のお気に入りはこれです。

とりになった きょうりゅうのはなし (かがくのとも絵本)

とりになった きょうりゅうのはなし (かがくのとも絵本)

 

大人がゆっくり読んで5分ちょっとくらいの短い絵本ですが、さすが福音館、な丁寧な起承転結、かがくのとも絵本らしい丁寧な言葉選び。

 

科学系が好きそうなにおいのする教室にいったときに選ぶ絵本です。低学年から高学年まで、どの年齢の子に対しても使えるんじゃないかな。 

 

この絵本の良いところは、恐竜が現存する鳥にリンクしていくところ。恐竜がとても好きな子とそうでない子の知識や関心の落差はとても大きく、興味がある子はよく知ってるけどまったく関心のない子も教室の中にはたくさんいたりします。そんな子たちにとって「恐竜の絵本」というと興味のないつまらないものに感じられるかもしれませんが、読み進めていくうちに自分たちの日常生活のなかにいる身近な鳥たちの絵が出てきます。6500万年前に絶滅して自分たちには無縁だと思っていた生き物が、実は今もこの地球上で生き続けている、教室の外でいま鳴いているあの鳥も元は恐竜だったのかもしれないよ、というと途端に子供たちにとって恐竜が身近なものになっていく、そんな発見に繋がる絵本です。

 

時間があまったときは絵本のなかに出てくる鳥の話をします。

挿絵に出てくるヒクイドリ、「見たことある?」と聞いて手を挙げる子はあまりいません。調べてみたら日本でも数カ所の動物園にしかいないみたい。近くで見られる場所を伝えて、興味があったら行ってごらん、ヒクイドリを見ると「この祖先が恐竜だったのか」というのがよくわかる骨格や足の形をしているよ、と話したり、教室の窓から見える猛禽類や羽毛が綺麗なオシドリの話をしたり。

 

恐竜の絵本はたくさん出ているけど、まずお勧めな一冊です。

 

おわりのおまけ

毎回絵本バッグに入れておいて時間がちょっと余ったね、ってときに読む一冊が「もうぬげない」

もう ぬげない

もう ぬげない

 

 3分くらいで読める短い絵本ですが子供たちに人気です。

低学年なんてパンツが見えたところでもうそれだけでどっか〜んです。平和だなぁ。

 

今日は最近のお気に入り数冊ご紹介でした。

子供の通う学校でボランティアに参加し始めたらあちこちから声がかかり始めて市内の学校あっちこっち呼ばれて行くようになって、学校ごとの雰囲気やカラーの違いも見えてどんどん面白くなってきているスズコです。