読み聞かせしながら、考える。

読み聞かせボランティアで読んだ本の紹介と活動のなかで考えたことを綴ります。

ジョン・バーニンガムさんの絵本

読み聞かせボランティアをやっていてあちこちの方と知り合いになっていくと、普段通っている小学校以外のところから「ちょっと来られない?」というヘルプのお声が時折かかります。

 

別の小学校の朝の読み聞かせの時間だったり、公民館や図書館の絵本読みの日だったり、何かのイベントの出し物のお手伝いだったり。

 

今朝も、全校の教室に一斉に読み聞かせボランティアを入れたいけど人手が足りない、というご連絡をいただき急遽ちょっと離れた小学校に駆けつけてきました。

 

そうやって近隣のいくつかの学校に通っていて気づいたのだけれど、玄関を入ったところですぐに、学校によって全然違う雰囲気や空気を感じるんですね。

 

ピンと張りつめた空気を感じる学校もあれば、柔らかい雰囲気が漂っている学校もある。先生方の声がどんなふうに聴こえてくるか、廊下ですれちがう子供たちがどんな表情をしているか、挨拶の声、歩き方…

 

面白いのは、校長先生が交替するとその雰囲気が突然変わることがあること。

それくらい、学校のトップである校長という立場が学校全体に与える影響は大きいんだろうなぁと思ったりします。

 

先生方のスペースから子供たちのいる教室に向かって、入り口に立つと、クラスごとの雰囲気もまた感じます。それを感じながら、今日はどの本を読もうかな、と考えます。静かに聴かせるものがよいか、突っ込みを入れる系のを楽しめそうか…

 

突っ込み系の本で好きなのがジョン・バーニンガムさんの「ねえ、どれが いい?」

ねえ、どれが いい? (児童図書館・絵本の部屋)

ねえ、どれが いい? (児童図書館・絵本の部屋)

 

 選択肢を提示して子供たちから返事をもらいながら進めていく絵本。

ストーリーが最初から最後へと繋がっている種類の本ではないので、時間がちょっと余ったときの穴埋めにも便利。

 

今日教室で読んだのは同じジョン・バーニンガムさんの「いつもちこくのおとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー

 

これ、なかなか出会えない「小学校の全学年に持っていける絵本」だと思います。

低学年には突拍子もない事件に出会うところを楽しんでもらえる。

高学年には、先生や大人に対する理不尽や不満に共感するような内容として。

大人向けにも、理不尽に抗わず静かに絵本のなかにたたずむジョンの姿がじわりと心に残る内容です。

 

ジョン・バーニンガムさんの絵本、柔らかいイラストと押し付けがましくないけどふわっと琴線に触れるような内容がとても好き。

年月を超えて、いろんなタイミングで読んではそのときどきの感じ方ができる絵本が多いんじゃないかな、と思います。

 

おじいちゃん (海外秀作絵本)

おじいちゃん (海外秀作絵本)

 

 も有名な一冊ですよね。

「いつもちこくのおとこのこ〜」もそうですが、谷川俊太郎さんの訳も詩人さんらしい耳障りのよい日本語で、声に出して読むのが心地よい。

 

谷川さんといえばえこ (id:bambi_eco1020)さんが紹介されていた「これはすいへいせん」をやっとこ手に入れました。

先日5年生の教室で出したら「のみのぴこみたい!」と反応した子たちが。

これはのみのぴこ

これはのみのぴこ

 

つみあげうたの最後にぐるりと回る不思議な感じが大好きです。

 

ジョン・バーにガムさんの絵本のリンクを貼ろうと検索していたら見つけたこの絵本、タイトルと表紙だけでかなり気になってます。

エドワルド―せかいでいちばんおぞましいおとこのこ

エドワルド―せかいでいちばんおぞましいおとこのこ